『陰獣』

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    JUGEMテーマ:読書

     

    INJUって書くとファッションブランドっぽですね。INJUのカーディガンとか書いてあっても気づきませんよマジで。愛されるよりも愛したいマジでってなんで最後だけ「マジで」なんでしょうね。ちょっとチャラ男感が出る気がするのは私だけ?ま、いいや。

     

    さて『陰獣』とは、江戸川乱歩の小説の1つです。

     

    寒川(主人公)は探偵小説家である。寒川がある博物館で、小山田氏の夫人、静子と出会う。ひょんなことで意気投合した2人だが、会話の中で静子が寒川に打ち明けた。過去に交際していた男が大江春泥と名乗って小説家として活動しており、今、静子を脅しているのだと。寒川は静子の美しさと、そもそもがいけ好かない春泥への興味に誘われ、静子に協力して捜査に乗り出すのだが・・・

     

    冒頭はだいたいこんなんです。

    さて、寒川というのは探偵小説の中でも、推理のトリックをメインに置いた爽やかな作風(横溝正史とかは割と近いかもしれませんね)なのですが、一方の春泥は犯罪者の心理や、犯罪の描写に重きを置いている作家です。

    で、ね。春泥の描写において「屋根裏の散歩者」のような話や「D坂の殺人」のような話を書いたという話が出てくるんですよ。この作品、乱歩の作品なんですよね。確かに、乱歩の作品はトリックはガッタガタで、子供でも「そりゃないぜセニョリータ」って言いたくなる代物ばっかりなんですが、犯罪の描写とか気持ち悪さに命かけている節はありますよね。

    乱歩はなぜ、春泥を自分に見立てたのか・・・たぶん、なんか気持ち悪い奴を登場させたいなぁって思った時、自分の作品や、自分への評価を見て「客観的に見て俺って気持ち悪いな」って思ったんじゃないかと思うんです。大槻ケンヂさんも自分の小説で自分の名前をもじった人や名前そのままで、自分をディスるようなことを書いてる時があるんですけど、たぶんソレです。

    いわば、自分を小説に誕生させるにあたって、きれいな、理想の自分を出すより、決して私生活では明かさず、見せないけど、演じてみたい自分を演出したいんだと思うんです。いうなれば「ごっこ遊び」ですな。横溝正史も自分らしき人が小説に出てくることがあるんですけど、その時も無精だなんだと書いてます。こう書くことで、一種の照れ隠しなんでしょうね。

     

    ちなみにこの作品、結構衝撃的な展開があったりなかったり予想できたりできなかったりします。

    よく耽美主義者ともいわれる乱歩らしく、思想とかのない娯楽小説として本当にいいものですので、ぜひぜひ。


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