フリークス

0

    JUGEMテーマ:映画

     

    フリークス、最近は聞かなくなりましたが、昔は畸形の人のことをこう呼んでいたんですよね。ぶっちゃけ、言葉の意味としては「化け物」みたいな感じなので、現代の観点から見るとよろしくないことこの上ない。もっとも、人を罵倒するときに侮蔑、差別

    する言葉や、病気の名前を出してもたいして怒られないインターネットの世界なら問題はないかもしれませんね。皮肉じゃないですよ。感想です。

     

    さて、この映画の監督はトッド・ブラウニングという人です。ピン!と来た方も多いはず。ベラ・ルゴシの「魔人ドラキュラ」の監督さんです。ブラウニングだと、「魔人ドラキュラ」「フリークス」の2作品ばかりですよね。

    この作品には、多くの奇形の人々が登場します。畸形の人々、と言っても、みんながみんな、自身のサーカス団を持っていたり、見世物小屋の業界ではスーパースターだったりする人たちなので、決して日陰にいる人々を引っ張り出した作品ではないのをお忘れなく。

     

    簡単なあらすじとしては、多くの畸形の人々を抱えるサーカス団がありました。そこにいるミゼットのハンス(ハリー・アールス。ブラウニング監督作品には度々登場する)が莫大な資産を相続することを知ったクレオパトラ(オルガ・バラクノヴァ。特に障害はない)は、ハンスと婚約していた、同じくミゼットのフリーダから奪い取るべく、ちょっとハンスが自分を気にしているのいいことに取り入り、最終的に婚約まで漕ぎ付けます。もっとも、クレオパトラの狙いはハンスではなくその財産なわけで・・・

     

    この作品は今でこそ名作だなんだと言われていますが、当時はスクリーンに映りまくる畸形の人々に対してのショックや拒否反応が大きく、そのショッキングなラストも賛否・・・いや、相当に非難されまして、結果でいえば、作品はほぼ公開禁止状態に追い込まれ、映画監督トッド・ブラウニングのキャリアはほぼ閉ざされたと言っていいでしょう。

    この作品に対する反応として、当時の社会状況や人々の思想を考えれば、十分に納得のできる反応と言えます。そもそも、歴史でもそうですが、当時の反応や制度は、9割方当時の人々に合っているんですね。当時は今ほど人権意識のようなものもなく、キリスト教的な考えでいえば「神は地震に似せて人間を作った=人に近くないものは人間ではない」というのがあるので、スーパースターはあくまで見世物業界にいる「存在」であり、人間ではなかったわけです。そら、映画のスクリーンにどしどし出てきたら拒否反応も示します。

    ショッキングなラストについでですが、ショッキングショッキングと言っても、ぶっちゃけよく昔話を始めとした物語で見るようなものと同じで、あくまでそれを、畸形の人々がやるからそういう扱いになったわけで。もっとも、こういった考えは現代の思想の中で生きている我々だから出てくるものであり、当時の人にそんな考えはないわけです。

     

    なので、私自身この作品については、決して考えらさせられるような作品ではなく、現代の良識や思想から見れば、ただの娯楽映画にすぎません。この映画でブラウニングは健常者(イヤな言葉ですね)を悪として描き、畸形の人々を善として、人間臭く描きましたが、それもまた、一種、畸形の人々を「神の子」と呼んで守ろうとするのと似ている(山奥の村とかが持つ信仰とはまた別の意味での保護です。閉鎖的空間におけるそういった認識は、また民俗学、風俗史的なものがあるので、ように手出しができませんね)気がしますね。もっとも、映画を観るうえでそういった侯爵は全くもって不要です。ま、昔の映画、くらいの感覚でいいのでは?


    | 1/5PAGES | >>

    PR

    calendar

    S M T W T F S
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
    << December 2018 >>

    selected entries

    categories

    archives

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM